東京大学法学部卒 弁護士・元裁判官
氏 名 吉川 奈奈 (きっかわ なな)
生年月日 昭和45年7月7日生
経歴
昭和58年 | 福井市立宝永小学校卒業 |
昭和61年 | 福井大学附属中学校卒業 |
平成 元年 | 福井県立高志高校卒業 |
平成 元年 | 東京大学入学 |
平成 3年 | 司法試験合格 |
平成 5年 | 東京大学法学部卒業 |
平成 5年 | 司法修習(47期) |
平成 7年 | 東京地方裁判所判事補任官 |
平成 9年 | 旭川地方家庭裁判所判事補 |
平成12年 | 東京地方裁判所判事補 |
平成16年 | 東京家庭裁判所八王子支部判事補 |
平成17年 | 東京地方裁判所八王子支部判事 |
平成18年 | 判事退官 |
平成18年 | 福井弁護士会にて弁護士登録 杉原・きっかわ法律事務所にて執務 |
平成19年 | 福井家庭裁判所調停委員 |
平成19年 | 上場会社(銀行)社外取締役 |
平成24年 | 福井弁護士会副会長 |
平成27年 | テレビ番組審議会委員長 |
平成28年 | 上場会社(陸運)社外取締役 |
裁判官時代には、東京や北海道等の裁判所において、一般民事事件(商事、労働事件等を含む)を担当していたほか、保全部にて仮差押え仮処分等の保全事件、破産再生部において破産事件や民事再生事件等を担当、また家庭裁判所で、遺産分割、離婚等の家事事件を担当、東京地裁刑事部で刑事事件も担当しておりました。裁判官は、弁護士とは関わり方が異なりますが、とにかくたくさんの事件と、いろいろな弁護士を見てまいりました。
子供の就学を機に郷里に戻り、弁護士に転身後は、弊事務所の主要な取扱い分野である金融法務、企業法務、破産管財業務、交通事故等損害賠償分野を中心に精力的に取り組んでおりますが、裁判所での経験を生かし、裁判手続については特に得手としております。その他、裁判官時代に、相続、遺産分割等の家事事件の集中部署におり、多数の案件を取り扱ってまいりましたので、相続分野についても積極的にご相談を受けております。高齢化の時代にあって、遺言、後見、相続等についてのご相談は確実に増えており、早めにご相談ご対応いただくことの必要性、重要性を強く感じております。
なお、刑事部時代には、「宮崎勤幼女連続殺害事件」「暴力団山口組による伊丹映画監督襲撃事件」「オウム真理教事件」「ゼネコン汚職事件」「住専ハウジングローン背任事件」「許永中石橋産業手形詐欺事件」等の審理を担当してまいりましたが、現在は業務と子育てとに忙殺されており、刑事事件は受任を控えさせていただいております。
弁護士を志した動機
私は、大阪万博の開催された1970年の7月7日、七夕に生まれ、奈奈と名付けられました。当時は「そんなハイカラな名前、お婆ちゃんになってからどうするんだ」と祖父母らからは反対されたそうですが、異色の経歴の、まあいってしまえば天才肌の変わり者の父が、「名前は人間の識別記号。読みやすく覚えやすいのが一番!」と押し切ったそうです。この名前のおかげで、私の誕生日は皆さんが忘れたくても忘れられないものとなり、また年月の経過とともに全くハイカラでもなんでもなくなったので、この命名はさすがであったと父を尊敬しております。
さて、しかし私は幼少期は食べられずに吐いてばかりの虚弱児で、「生物」としては確実に出来損ないの落ちこぼれでした。この時代に人間として生まれていたのでなければ、間違いなく淘汰されていたであろうと思います。そんな落ちこぼれが、唯一人並みに持ち合わせていたのが、「納得いかないことは納得いかん!」と言わずにはおれない負けん気でした。物も食べられず、体も小さく貧血でふらついていたくせに、そんなへらず口だけ叩くわけですから、小生意気で可愛げないことこの上なく、親にさえ「今度『でも』とか『だって』とか言ったら罰金10円!」と言わしめた少女は、長ずるに従い、エンジニアから脱サラして公認会計士となり、更に転職してようやく弁護士という天職に辿り着いた父の働く背中を見て、弁護士という仕事を知り、「私の生きる道はこれしかない」と思うようになったのです。
罰金をとられても、頭をひっぱたかれても、それでも言いたいことは言うという、困った女が、世の中で何か人様のお役に立てることといえば、「理不尽なことに泣き寝入りしないで、もの言えない人のために思いを代弁してあげること」しかなく、これが仕事になるというのは、私にとっては何とも夢のような話でした。他に何一つ人並みにできることがなかった私は、物心ついて以来ぶれることなく一貫して弁護士の道を志したのです。
昭和の時代を郷里福井で過ごし、平成の時代になって大学進学のため上京し、バブルの余韻がまだ残る平成3年、猛勉強の末に晴れて司法試験に合格しました。若いうちに広くいろいろな事件をやってみたいという好奇心もあり、平成7年から裁判官として11年間勤務し、東京、北海道は旭川など各地の裁判所で、様々な事件を担当してまいりました。まだ法曹人口が激増する前の時代でしたから、裁判官や弁護士の諸先輩方から、温かく、また非常に厳しいご指導を賜り、たくさんの事件に揉まれ鍛えられて、若く可愛らしかった(?)私も、次第に面の皮が厚くなり、心臓に毛も生え、いつの間にか3児の母にもなって肝も据わり、こんなにもたくましくなってしまったのです。全国各地を2,3年毎に転勤して回る裁判官生活は、子持ちの女にはさすがに厳しく、いろいろと思うところもあって、上の子が小学校に上がるのを機に、意を決して、弁護士に身を転じました。いきさつあって思いがけず郷里福井に戻って父と机を並べることとなり、人生って分からないとしみじみ思います。
無事生きられるか、と心配された出来損ないのひ弱な子が、何とか人様のために働けるようになり、今や大食いの大酒飲み、3児の母となるとは、人生やってみないと分からないものです。
さて私は、決して雄弁なタイプではありませんが、こつこつ真面目に一生懸命やることにかけては自信があります。案件の全体像を見極める法的センスも悪くない、と秘かに自負しております。気性はかなり男っぽく、うじうじするのも回りくどいのも大嫌いですが、一応女性なので対応は比較的ソフトなつもりでおります。どうぞお気軽にご相談ください。
取扱事件
- 金融法務(銀行・信用金庫等の法務対応、紛争処理、訴訟案件等)
- 企業法務(地元の企業や中小の事業者を中心とした経営指導、法務コンサルティング、その他交渉案件・紛争案件・訴訟案件・顧問・社外監査役・社外取締役)
- 交通事故等損害賠償請求
- 破産・民事再生・債務整理・清算
- 債権回収、保全手続、強制執行手続
- 登記関係訴訟その他登記手続
- その他一般民事・商事・家事(相続等)全般
弊事務所は、元々は会計事務所としてスタートした沿革もあり、法律分野の争訟案件のみならず、広く会社経営、会計、税務に関わる案件についても、皆様のお力になれるものと考えております。紛争案件に付随する会計処理、税務申告、登記等も承ります。
金融法務分野、各種保全や執行手続の経験も豊富です。
また、眼鏡会社、鉄工会社等、地元福井の大型破産事件において、裁判所から破産管財人に選任されて処理に当たってきた実績があり、事業の整理や再生、清算手続についても十分な実績がございます。
そのほか、近時は交通事故等損害賠償分野の紛争案件が急増しておりますが、弊事務所においては、交通事故分野についても常時多数の案件を抱えており、十分な実績を有しております。弊事務所が一切の窓口となり、煩わしいやり取り等からも解放されますので、まずはご相談ください。相手方保険会社からの提示額が妥当かどうかについての査定は、無料で承っております(利害関係があり承れない場合もあります)。
また、お困りの登記等がございましたら、ご相談ください。法律関係が複雑である等の理由で、長年お困りであった登記の問題を、多数解決してきた実績があります。